機能低下している部位を活性化させる
ぐるぐる体操のメインの目的は、脳に刺激を送り込み、機能低下した脳の部位を活性化させることです。つまり、ぐるぐる回したときに、痛みがあったり、可動域が狭くなったりしているということ自体が、脳の機能低下の端的な現れなのです。
そこを刺激することで、神経を介して刺激をフィードバックさせ、乱れた脳バランスを整えることが、この体操の大きな目的と言っていいでしょう。
また、丹田についても触れておきましょう。私の治療院では、施術で関節に振動刺激を与えて、滞った神経の流れをよくすることを目指します。すると、関節の受容器から振動刺激が入り、神経を介して、脳への有効な刺激となるのです。
これと同じことを、丹田への刺激によって行います。東洋医学では、いわゆる「気」という一種の生命エネルギーが滞りなく循環することで、生命現象を支えていると考えます。丹田は、この気の循環の最も重要なポイントとされる場所です。
つまり、丹田への刺激は、気のエネルギースイッチを押すことになります。その刺激が、低下した脳機能を活性化させる“稼働スイッチ”の役目を果たすと考えてもらえばよいでしょう。
なぜ脳バランス体操で不調が消えるのか?
脳バランスが乱れると、小脳の働きも乱れてきます。小脳は、体をスムーズに動かしたり、筋肉をうまく協調させて運動させたりするときに重要な働きをしています。その小脳の働きに異常が起こる結果、イップスのぎこちない動きが生じてくると考えられるのです。
脳バランス体操は、機能低下した脳に刺激を送ることで活性化させ、脳の機能不全を回復させます。「首のぐるぐる体操」をしたときに痛みや違和感、突っぱりがあるところは、首の神経の流れが滞っています。それが、機能低下した脳への有効な刺激ともなるのです。1分あればできますので、1日1回、毎日継続してください。