現段階では都心の「秘境駅」のような存在

3月14日、JR山手線・京浜東北線の田町~品川駅間に高輪ゲートウェイ駅が開業した。これは1971年に地下鉄千代田線との乗換駅として開業した西日暮里駅以来、山手線では49年ぶりの新駅となる。

開業したJR山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」駅(東京都港区)=2020年3月16日
写真=時事通信フォト
開業したJR山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」駅(東京都港区)=2020年3月16日

山手線で最も駅間の長かった田町~品川駅間には、かねてから新駅設置構想が存在したが、計画が正式に発表されたのは2014年のことである。この場所にはJR東日本の車両基地が存在していたが、上野東京ラインの開業など直通運転の拡大により、車両基地を集約したことで、約13ヘクタールの広大な用地が捻出された。そこで田町駅から約1.3km、品川駅から約0.9kmの位置に新駅を設置し、再開発される街の玄関口としたものだ。

駅周辺の開発はこれから本格的に始まり、“まちびらき”は2024年ごろを予定している。現時点では駅周辺には何もなく、駅は国道15号線から奥に入った場所にあるため、従来の市街地とは隔絶された都心の「秘境駅」のような存在である。実際に現地に行ってみれば、抱いていた「新駅」のイメージと全く違うことに驚くはずだ。