さて、華麗なるセレブ妻の世界……いかがでしたでしょうか?
「なんか、意外に大変そう……」
そうなのです。私自身この本を書きながら、セレブ妻たちのあまりの大変さに「はぁ」とため息をつきましたもの。この本には「自分磨き」をしていれば「自分を輝かせてくれる」すばらしい男性に選ばれますよ……というようなことは書いていません。むしろ「ハイヒールより登山靴を履け」とか「ブランドものはNG」など、ほかの「セレブ婚活本」には決して載っていないことばかり。そもそも「セレブ妻」とは、「自分を輝かせてくれる男性」の妻ではなく、「夫を輝かせる」妻たちのことなのですから。
夫はケチで、時間やお金の自由も制限される。夫の一族はうるさくて大変。倒産やリストラなど、もしもの時は、明日から路頭に迷っちゃうかも……しかし、ハイリスクの代わりにリターンも大きい。それが「セレブ妻」の世界なのです。
私はセレブ妻をハイリスクの大きな「職業のひとつ」ととらえています。
【セレブ妻になれない人は、こんな人です】
1. 楽をしたい人
2. 「自分の時間」「自己実現」にこだわり、「結婚しても生活を変えたくない」人
3. どんなに優秀でも「我」が先に立つ人
4. 意見のないお人形さんのような人(賢さが要求されるのもセレブ妻です)
5. だれかに依存するというリスクを、覚悟を持って引き受けられない人
6. お金を貯めるより使うほうが好きな人
7. 男性の外見や年齢、子供の有無にこだわる人
セレブ妻になり、かつ自己実現もしたいというのは「依存しながら自立したい」という矛盾した望み。お給料をもらう仕事を片手間にできないように、セレブ妻の仕事も同じなのです。でも昔の良妻賢母のように「自己犠牲」「忍耐」の下に成り立つものとは少し違い、「賢さ」と「度胸」がなければ務まらないでしょう。私がこれまで取材した女性たちは、自分の選択で、自分の意志で、「私はこの夫との生活を選びとっている」という強い覚悟がありました。