転職後に年収の伸び代があるか

「今の会社より平均年収が高いところへ転職しよう」と考えるなら、注意すべきことがあります。それは、「転職後に年収の伸び代があるか」を確認すること。どの企業も右肩上がりの賃金カーブを描くわけではなく、管理職になると頭打ちになるパターンもあることを忘れてはいけません。

そもそもあなたが40代以上なら、社員として雇ってもらうのではなく、幹部として迎え入れられなければ、転職での年収アップは望めないと思ってください。「大手メーカーで営業を20年やりました」と言っても、同じ職歴を持つ人は山ほどいるので、転職時には、まず年収が下がります。

よって自分を高く売るなら、ライバルが少なく、他の人が苦手とする領域を狙うこと。あるシステム会社で働く55歳の男性は、出世もできずエンジニアとしての技術も時代遅れでしたが、彼が担当したプロジェクトでは、過去に1度もメンタルの不調者や退職者が出なかった実績を売りにしたところ、「社員が次々に辞めて困っている」という急成長中のITベンチャーに執行役員として迎え入れられ、年収も2割アップ。これは他のエンジニアが苦手な領域だったからこその成功事例です。

(構成=塚田有香)
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