ビジネスで成功するには何が必要なのか。日本IBMをリストラされた後、複数の会社を立ち上げた勝屋久氏は、「他人に合わせてばかりいると、AIに取って代わられる存在になる。自分がワクワクすることを純粋に追い求めたほうがいい」という——。

※本稿は、勝屋久『人生の目的の見つけ方 自分と真剣に向き合って学んだ「倖せの法則」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

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ビジネスパーソンに当たり前の「他人軸」

他人軸とは、「社会といかにつながりをつくるか」「社会に対して何ができるか」といった、心や思いを除いた具体的な行動や表現(Doing)のことである。個人の程度の差はあるが、努力すればある程度できる部分だ。

僕の体験で言えば、日本IBMのときに行っていた具体的な営業の仕事の一つひとつのこと。技術や手法が重視され、目に見えてわかりやすい世界だ。「お客様にどう価値を伝えるか?」「上司にどう伝えるか?」「どうしたら信頼してもらえるか?」などという視点と、実際の行動である。

事業に関わる方であれば、対象となるお客様や市場に対して、「顧客ニーズは何か?」「どうわかりやすく伝えるか?」「どう歓んでもらうか?」「自分たちをどう信頼してもらうか?」を考え、戦略を立案し、具体的な戦術を実行すると思う。まさにマーケティングやデザイン思考は、策を支える手法である。

要は、「他人軸」は他者に合わせる視点や機能であり、この他人軸がないと具現化できないので大事な存在と言える。