まずは「寝る前のスマホ使用」をやめることから

では、いったいどうすればいいのか。

奥村歩『「朝ドラ」を観なくなった人は、なぜ認知症になりやすいのか?』(幻冬舎)

スマホ脳は、スマホやパソコン、タブレットなどの過剰使用によって起こるわけですから、まずはこうした機器を意識的に遠ざけなくてはなりません。

先に述べたような「デジタル・デトックス」や「スマホ断ち」ができればいいのですが、依存傾向が強い人はなかなか距離を置くのが難しい場合もあります。

そういう場合は、「せめてベッドやふとんの中ではスマホをいじらないようにする」ことをおすすめします。

就寝時のスマホ使用は、不眠や睡眠不足を招く大きな原因となります。実際、スマホ脳の人はほぼ100%睡眠に不調を抱えていると言っていいでしょう。それに、先に挙げた脳疲労や脳過労の一連の症状も、質のよい睡眠を十分にとれていないことが非常に大きな要因となっているケースが多いのです。

段階を踏んで少しずつスマホ離れをする

ですから、ふとん内にスマホを持ち込まないようにするだけでも、脳の疲労症状はだいぶ違ってくるはず。それをクリアできたなら、「食事中とトイレのときはスマホを見ない」「就寝前2時間はスマホをいじらないようにする」「自分にプラスにならないSNSはやめる」といったように、段階を踏んで少しずつスマホと距離を置き、使用頻度を減らしていけばいいのではないでしょうか。

とにかく、近年はスマホによって脳疲労・脳過労をこじらせる人が目立って増えてきています。

いまは誰もがスマホによって無限の情報とつながれる時代であり、誰もが「情報メタボ」の落とし穴にハマる可能性があるのです。決して他人事ではありません。みなさんも「いつ自分が落とし穴にハマってもおかしくないんだ」ということをしっかりと肝に銘じておいたほうがいいでしょう。

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