寝不足になると食欲が止まらなくなる
睡眠と肥満には密接な関係があります。睡眠専門外来を訪れる患者さんは大きく分けて2種類います。一時的なストレスで眠れなくなった人と、睡眠不足が慢性化して「睡眠負債」がたまっている人です。前者はゲッソリしている人が多いのですが、後者は逆。睡眠不足が長期化している人は、むしろポッチャリする傾向があるのです。
睡眠不足が続くと太りやすくなることは、臨床現場の印象だけではなく、複数の医学論文でも裏付けられています。まとめて要約すると、睡眠時間が1時間短くなると、肥満の指標であるBMIが0.35上昇します。BMIは体重を身長の2乗で割ることで求められ、たとえば身長が170センチメートルの人だと、BMI0.35の上昇は体重約1キロの増加を意味します。つまり、睡眠時間が1時間短くなると1キロ太るのです。
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