2025年には700万人に達するといわれる認知症患者。家族はどんな準備をしておけばいいのか。今回、7つのテーマに分けて専門家に聞いた。第5回は「治療・予防法」について――。(全7回)
▼治療・予防法
最大リスクは糖尿病。頼れる医師をどうやって探すか

ランニングよりもウオーキング

認知症はケアのやり方や生活習慣を見直すことで、症状の進行を止めたり、進行を緩やかにすることが可能な病気です。

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認知症を引き起こす最大のリスク要因は糖尿病。肥満になると、細胞内の老廃物を排出する働きを有するアディポネクチンというホルモンが低下し、アミロイドβなどが脳細胞から排出されず溜まった結果、アルツハイマー型認知症を発症することがわかってきました。認知症予防には糖尿病を防ぐ生活習慣を守ることが大切です。

食事でいえば糖質の過剰摂取を改めてバランスの取れた食事にします。またオリーブオイルなど体によい油を摂ること。いきなりご飯を食べずに最初に野菜を食べるなど、食べる順番にも気をつけます。また高血圧も認知症の危険因子で、まずは減塩が基本です。医師や栄養士の指導に従ってください。もう1つ大事なのが、日々の歯のお手入れです。歯の本数と認知症には強い相関があることがわかっています。