トランプ氏の行為が中朝の関係悪化を修復させた

次に読売新聞の社説(6月22日付)を取り上げる。

読売社説は次のように書き出す。

「冷え込んでいた中朝関係の正常化を確認し、北朝鮮の核問題で中国が主導的な役割を果たす決意を米国に見せつける。それだけでは、非核化の進展にはつながるまい」

こう書き出した後、読売社説は中国と北朝鮮との関係悪化を指摘し、その関係悪化を修復へと転換させたのがアメリカのトランプ大統領だ、と指摘する。北朝鮮に経済制裁という圧力をかけ、中国には米中貿易摩擦で関税の引き上げによる攻撃を仕掛けたからである。

G20では安倍首相の力量も問われることに

読売社説は「米国の強硬な政策を牽制するうえで、中朝は結束を迫られた」と指摘し、「昨年以降、金委員長は中国を4度も訪問した。国交樹立70年の節目に実現した習氏の訪朝は、中朝が近年の不正常な状態に終止符を打ったことを意味する」と解説する。

習近平氏の今回の訪朝が、これまでの中朝の関係悪化に終止符を打つことを意味する。分かりやすい説明である。

続いて読売社説は「習氏は朝鮮労働党機関紙・労働新聞に寄稿し、『国際情勢がどう変わろうと、中朝友好協力関係を強化、発展させる確固たる立場は変わらない』と強調した」と書き、「問題は、それが北朝鮮の非核化にどんな影響を及ぼすかだ」と指摘する。

「金委員長は習氏に、米国への不満を暗に訴えた。北朝鮮が努力しても『関係国の積極的な反応を得られなかった』と主張した。北朝鮮の段階的な非核化の措置に対し、米国が見返りを与えるよう仲介を求めたのではないか」

多分、そうだろう。だからこそ、G20大阪サミットでの米中首脳会談が大きく注目される。もちろん、開催国である日本の首相の力量も問われることになる。

(写真=AFP/時事通信フォト)
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