保険商品を「おトクに使う」あの手この手

保険会社と付き合いを始める際、「ドアノック商品」と呼ばれる商品をすすめられることがあります。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/maroke)

代表的なドアノック商品として挙げられるのが学資保険です。予定利率の引き下げによってオトク度はどんどん低くなってしまいましたが、かつては貯蓄性が高く、消費者にとって有利な商品でした。

これらの商品は、手数料なども低く、保険会社にとって、ほとんど利益がありません。しかし、新規のお客さんに対して、自社に親しみを持ってもらったり、信用を得て、付き合いをスタートさせるための商品という位置づけであり、ドアノック商品と呼ばれるゆえんです。

要は、顧客の囲い込みを目的とした保険会社の戦略の1つともいえます。

ドアノック商品は、消費者の関心が高く、保険会社が売り込みやすい商品が多いのですが、どれくらいおトクなのかをよく吟味すべきです。

最近のドアノック商品の例として、明治安田生命保険の「じぶんの積立」で考えてみましょう。この商品は月々1口5000円から加入でき、いつ解約しても返戻率は100%以上。さらに、被保険者として満6歳から65歳まで加入できるうえ、健康状態の告知も不要。まさに誰でもOKという商品です。

その代わり、満期保険金103%、災害死亡給付金は払込済保険料の1.1倍と、保障というよりは、元本が確保された、まさに「お金の置き場」のようなもの。ただし、生命保険ですから、生命保険料控除が利用できます。