問題が起こったときには、早めに弁護士に相談したほうがいい。弁護士事務所には、何かの伝手で紹介されていくのがいいが、伝手がない場合は、各地の弁護士会の法律相談や、市区町村の無料相談、国が運営する法テラスなどで探してみる。ある程度専門性が高い交通事故、医療過誤などの場合は、インターネットで専門的にやっていそうな弁護士を探す。その分野の法律の専門書を書いているかどうかである程度判断することができる。

国の統計では、高齢者(65歳以上)による犯罪は増加している。検挙数が圧倒的に多いのは万引を含む「窃盗」だが、ここ20年ほどで「暴行」「傷害」といった粗暴事件が激増している。今後もこの傾向は続くとみられ、念のための備えは必要だろう。

谷原 誠
弁護士
1968年、愛知県生まれ。明治大学法学部卒業。『交通事故訴訟における 脊髄損傷と損害賠償実務』(みらい総合法律事務所名義)ほか著書多数。
 
(構成=生島典子 撮影=永井 浩 写真=iStock.com)
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