週刊新潮が報じた「日大芸術学部に裏口入学」の顛末
爆笑問題の太田光が、「週刊新潮」(8/31号)で、「太田は割り算もできずに、父親が困って日大芸術学部に裏口入学させた過去があった」と報じられ、激怒した。
自分が出ている番組で、「週刊新潮、バカヤロー、この野郎。裏口入学するわけねーだろう」と吠えまくっていたというのは、以前、ここで紹介した。
太田には失礼だが、大いに笑える記事だった。
記事が出た後の太田の怒髪天を突くような怒りもわかるが、芸人ならば、「バカ、この野郎」と口汚く罵るのではなく、もう少し芸のある怒り方をしてほしかったと思うのは、私ばかりではない。
作家の佐藤優もこういっていた。
「今回の猛反論ではユーモアのセンスが欠けてしまっていました。(中略)太田さんは毒舌で有名で、政治の話題にも分け入って揶揄してきた。それなのに、自分が裏口入学と報道されるとエキセントリックに反論し、それが図らずも太田さんの入学歴へのこだわりを露呈させ、何とも言えず寂しい思いになりました」
3300万円の名誉毀損を求めて、新潮社を訴える
太田の、この記事への怒りはなかなか収まらず、この内容を紹介した私にも、矛先が向いていると聞いたので、探してみた。すると、ラジオ番組の内容を書き起こしているというサイトで、3本の記事をみつけた。
<爆笑問題・太田、「裏口入学」記事をプレジデントに寄稿した元木昌彦に「反論ねぇのか、言論人としてどうなんだ」と挑発>2018年9月5日
<爆笑問題・太田、「裏口入学」騒動について記事を書いた元フライデー編集長・元木昌彦が反論しないことに「お前、ジャーナリストとして終わり」>2018年9月12日
いずれも前日に放送されたラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ、毎週火曜25時~27時)の内容を書き起こしたものらしい。3週続けてお前呼ばわりされていたようだ。放送を聞いていないので、何に対しての「反論」なのかピンとこないが、プレジデントオンライン宛に手紙でもくれれば、期待に応えて反論しようとは思っている。
週刊新潮が出てから、太田の妻も「法的措置を辞さない」といっていたが、告訴したようである。
スポーツ報知によると、「太田側の弁護士は3300万円のうち名誉毀損での賠償額が約1000万円であることを明かし『普通は500万円だが、太田さん、(妻で社長の)光代さんの気持ちが大きく、その分を入れた』と説明した。さらに中づり広告に爆笑問題の写真を掲載したことは、名前や写真から生じた利益を独占できる『パブリシティー権』の侵害に当たるとして、約2000万円の損害が生じたと主張した」そうである。
妻の名誉は毀損していないのに、500万円上乗せするとは不可解だが、名誉毀損は事実でも成立するから、週刊新潮にとってはきつい裁判になりそうだ。