巨大台風の東京湾直撃で想定被害額64兆円・死者8000人

また、土木学会でも室戸台風級が東京湾に直撃した際の被害も推計している。同学会の「レジリエンス確保に関する技術検討委員会」が18年6月に発表した報告書によると、建築物などへの被害は64兆円にものぼる。また、経済活動の停止に伴うGDP毀損(経済被害)は46兆円、想定死者数は約8000人とも試算している。

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同委員会の中村英夫委員長は報告書でこう述べる。

「近年の我々の遭遇した大災害の経験は、極端な災害力に対して従来型の工学技術的手段だけでは将来にわたる安寧を確保することは不可能であることを示している。このような事態を避けるためには、施設の部分的な破壊は避け得ないとしても短期間に復旧可能な水準に被害をとどめ、国民の生活に回復不能な致命的な影響をもたらさないような強靱(レジリエント)な国土を作ることを目指すしかない。(中略)本報告はこのような極めて重い課題に対して、今後我々は何をなすべきかを示そうとするものであった」

今夏の豪雨は多くの教訓と課題を残した。毎年のように大型な自然災害が発生する日本で、大豪雨がいつ東京を直撃してもおかしくはない。もし大豪雨がきたらどこに逃げるか、今のうちに想定しておいても損はないはず。

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