「捕らぬタヌキの皮算用」とはこのことか。9月下旬に行われる自民党総裁選は、告示前だというのに、既に安倍晋三首相(党総裁)の3選を前提にした人事情報が飛び交っている。安倍氏のささやきが流布しているものもあれば、単なる観測気球もある。浮ついた永田町情報の中から、説得力のあるものをよりすぐり、「どこよりも早い安倍3選後の人事情報」を紹介しよう――。
2018年8月03日、河村建夫宇宙・海洋開発特別委員会委員長(中央左)から提言書を受け取る安倍晋三首相(同右)。左端は小泉進次郎スペースデブリ法制に関するWT座長(写真=時事通信フォト)

信賞必罰の首相方針に「猟官運動」がインフレ化

安倍氏は今回の総裁選を非常に重視している。権力闘争の厳しさを誰より知っているため、少しでも力を緩めると足をすくわれると思っているからだ。そのあたりは既報の「"だったら密談でやる"安倍首相の開き直り」で詳しく紹介しているので参照いただきたい。

その厳しさは、総裁選後の人事にも表れる。信賞必罰。応援してくれた人物には厚遇し、応援しなかった人物は干す。その大方針は揺るがない。