内向型なら「5分間の一人時間」を死守せよ

モラ・アーロンズ=ミリ

わたしは「ウィメン・オンライン」という会社を経営している。社会貢献を考える女性の支援に目的を絞った、社会的影響力を用いたマーケティングを行う会社だ。オバマ大統領の選挙活動ではママブロガーを集めてアンケート調査を行ったり、アメリカの一般家庭での学習や、マララ・ユスフザイや国連が世界で行っている女子就学支援事業をサポートするためのデジタルツールを作ったりもした。

10年かかって、わたしは、どこまでいったら自分の心がおかしくなるのか、家にいる時の自分らしさを犠牲にしなくてすむのかがわかるようになった。自分を奮い立たせ、人見知りをなだめながら、それを長く持たせようと欲張らず、その1日だけ乗りきればいいと思うようにしたのだ。クライアントのオフィスに出向いて新規ビジネスのプレゼンやスピーチをする時は、合間に必ずトイレに行くようにしている。日々こまめに休憩を取り、たとえ5分だけでも一人きりで静かな部屋にいる時間を作ることが肝心だ。

「自分にとっての成功」にフォーカスする

もちろん、仕事も休憩もというこの最高のライフスタイルには、お金がかかる。犠牲にするものもあるし、仕事仲間と同じほどの成功を手にすることもできず、会社の成長はゆっくりになる。でも、これがわたしなりの成功で、気に入っている。

自分にとって成功とは何かとあらためて考えた時に、はっと気づいたことがある。昔は「メディア界の大物」になりたかった。でも今は、はるか向こうを目指したりはしない。「いつか」ではなく「今日」を見るのだ。わたしにとって、引きこもりの起業家という選択がそれだった。ヨガパンツをはいて仕事することよ、と冗談半分で説明しているが。

不安を使いこなせば、内向型は無敵

失敗するかもしれないと思いこむのは体に悪い薬のようなもので、成功する人間は向こう見ずで勇敢だと考えられている社会ではさらにつらく感じる。不安のせいで、自分は求めるものに見合っているのかと疑問に思うのは、自ら負のサイクルに入ってしまうことだ。