※本稿は、DaiGo『ストレスを操るメンタル強化術』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
内向的であることは才能である
「新しいことになかなか挑戦できない」
「人付き合いが苦手で、つい避けがちになる」
「自己主張するべき場面で、腰が引けてしまう」
「自分はメンタルが弱い」と感じている人にありがちなこうした傾向は、言い換えると「内向的」ということでもあります。
「内向的」という言い方は、ネガティブな意味合いに取られることが多いようです。「メンタルを強くしたい」と思うと同時に、「もう少し外向的だったらなあ」と感じている人も多いのではないでしょうか。
たしかに、内向的人間は人とぶつかり合うことが苦手だったり、リスクを避けがちだったり、1人でいるほうがラクだったり……と、メンタルの弱さを感じさせる属性を多分に持っています。だからこそ、「メンタルを強くしたい」という人は、「外向的になりたい」と考えることも多いのです。
けれども、「内向的な性格を外向的に変えればうまくいく」というのは、実はなんの根拠もない考え方です。外向的な性格も内向的な性格も、それぞれ長所と短所があって、長所を活かせばうまくいく、というのが、心理学的には最も妥当な考え方なのです。
実際、マイナスイメージを持たれがちな内向的人間は、実は多くの長所を持っています。そして、その優れた性質をうまく活用することで、自分を成長させることができ、強いメンタルを手に入れることもできるのです。
「自分は内向的だから世の中でうまくやっていけない」というのは、間違った思い込みですし、内向的な性格という「才能」を活かさないのはとてももったいないこと。まずはそのことを知っていただきたいと思います。
内向的な人間は高反応、外向的な人間は低反応
そもそも、内向的とは、どんな性格のことを言うのでしょうか。
人とあまりしゃべれない人が内向的で、逆に人前に出て目立つことをしたり、パフォーマンスやスピーチなどをうまくこなせたりする人が外向的……といったイメージが一般的に浸透しています。
実は心理学的に言うと、内向的な人と外向的な人では、「外部の脅威に対してどういう反応をするのか」、すなわち「反応性」に本質的な違いがあるのです。