企業サイトを洗練させると、学生の企業訪問が増える。ただ、社長や社員の服装がビミョウだったり、オフィスが古臭かったりすると、学生のテンションは一気に下がってしまうという。今や、「就業中はスーツ着用が義務」の会社も敬遠されがち。学生は、服装やインテリアから何を感じ取るのか。

なぜ、スペシャリティカーは客を絞って売るのか

本題に入る前に、ブランドイメージについて、カンタンに整理しておきたい。

企業や商品・サービスには、特有のブランドイメージがあるが、イメージが形成される要素の一つに、ユーザー(使い手)の存在がある。

都心をフェラーリやランボルギーニに乗り、大音量のエキゾーストノートで走るドライバーがいる。どんな仕事に就いているのかうかがいしれない「いでたちやマナー」を誇示するタイプも散見する。ベンチャービジネスで成功した若者が、こうしたクルマを選んで乗ることもある。

高速道路を走っていると、法定速度をはるかに越えたスピードで追い越し車線を駆け抜けていくクルマがある。ドライブレコーダーが普及した近年は、そうした動画がいくつもYouTubeにアップされているが、輸入車に限らず、スピードを売り物にした国産の高性能車で危険な運転をするドライバーもいる。

スペシャリティカーには強いブランド力が存在するが、公道や高速道路を走るドライバーが醸し出す雰囲気によって、それを見た人のブランドイメージが偏向してしまうことがある。そのため、自社のブランドイメージを維持するために、可能な限り顧客を絞り込んで販売する企業が存在する。