新卒社員はどんな理由で退職するか
では、若者たちは、どのような理由で退職していくのでしょうか。
2017年2月に、労働政策研究・研修機構が発表した「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」(若年者の能力開発と職場への定着に関する調査)によると、以下のような理由が挙げられています。
男女ともに上位にあるのは「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」「肉体的・精神的に健康を損ねたため」「人間関係がよくなかったため」といった理由です。
男女で大きく違う項目もあります。女性は「結婚・出産のため」を25.8%の人が選んでいますが、男性では1.9%にすぎません。一方、男性は「キャリアアップするため」が22.5%ですが、女性は12.4%にとどまります。
さらに男性では「自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため」「希望する条件により合った仕事が他に見つかったため」「賃金の条件がよくなかったため」などを離職理由に挙げる傾向にあり、会社での出世や自己実現のための離職が多いようです。
学歴によっても離職理由に違いがあります。大卒男性は「自分がやりたい仕事とは異なる」や「肉体的・精神的に健康を損ねた」などの理由が上位にきますが、高卒男性は「やりたいこと」よりも「賃金」を理由に離職する傾向が高くなります。