プロが伝授! 自宅でできる語彙向上レッスン

現在、小学校6年生の男の子と女の子の実際の例文を紹介したい。

前者は「苛む」「理不尽」「やおら」、後者は「場違い」「源泉」「たおやかだ」という3語を用いた例文である。細かなことを言えば、いくつも訂正(添削)しなければならない文章ではあるが、彼ら彼女たちが熟考して文章をひねり出していることが伝わるだろう。わたしは毎週この「ことばしらべ」の添削をおこなっているが、子どもたちの思考回路が手に取るように分かる大変に楽しい作業である。

ご家庭でも簡単におこなえる学習方法なので、ぜひ試してほしい。

【文例1】小学6年生男子の「ことばしらべ」【文例2】小学6年生女子の「ことばしらべ」

「聞く」「見る」「話す」という能力を先天的に奪われていたヘレン・ケラー(1880年-1968年)は、サリバン先生と出会うことで彼女の心の転機ともなる体験をする。それが「ことば」を覚えた瞬間だったのだ。

サリバン先生は庭にあったポンプで水を汲み上げ、それをヘレンの片手に曝しながら、もう片方の掌に「w-a-t-e-r」と指でなぞった。興奮したヘレンはその日のうちにさまざまな「物」に触れ、多くのことばを覚えていった。ヘレンは自らそう述懐している。

ことばを獲得することは世界とのつながりを体感できるということである。すなわち、語彙が増えれば増えた分、自身の世界観は大きく広がっていくのである。多くのことばを獲得すればするだけ、子どもたちの世界は広くなる。新たなことばを手に入れることで深い喜びを味わえるのだ。

そして、その喜びを子が自ら経験できるよう導いていくのが、わたしたち大人の責務であると思う。

【冒頭の入試問題/解答】

(聖光学院)
(1)あおすじ (2)ぐうのね (3)しんけつ (4)おおぶね (5)むつまじい

(普連土学園)
(1)コ (2)シ (3)キ (4)ア (5)オ (6)ク (7)ケ (8)カ (9)ウ (10)エ

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