「Fランク」まである! 今どきのスクールカースト
新年度が始まり、進級進学を迎えたお子さんを持つ親御さんは多いだろう。「新しい環境」というものに対し、期待に胸を躍らせた子どもたちがいる一方、元気をなくしてしまう子どもたちも珍しくない。実は、小学校高学年から高校生ぐらいまでは、新しい環境に少し慣れてきた今頃からゴールデンウィーク明け頃までが、1年で一番、子どもが元気をなくしてしまいがちな時期になるのだ。
今回は、
「子どもが学校に馴染めていないようだなぁ~」
「友だち、できないのかなぁ?」
「でも、いじめというわけでもなさそうだなぁ」
と感じている「ちょっとだけ心配」という親御さんに向けてのその対処法を綴ってみよう。こうした症状に“罹患”してしまう率は中高生に多い。
思春期という自分ではコントロールできない体の変化に戸惑いを感じる時期であることがひとつ。
人の目が異様に気になりだすという気持ちの揺れがぶつかる時期であることがひとつ。
さらにここに「スクールカースト」(教室内でのヒエラルキー、序列)という逃げ場のない問題が登場する。「大人が押し付けて来た性善説」=「みんな仲良し、みんな平等」という前提について、多くの子どもたちは漠然と違和感をもっている。それがここではっきりと「性善説は間違っている」という自覚をもつようになるのである。
スクールカーストというものは、女子の一部では、早くも幼稚園時代には発生するように感じる。それは中学生になれば、ほぼ100%の確率で教室内を格付けしているものだと認識している。
私は先日、ある中学校の取材をしていたが、そこの先生は驚くことを言っていた。
「今のカーストは上位、中位、低位、いじられの4段階というよりも、もっと細かく分かれていて、例えるならば大学の格付けのような感じになっています。つまりAランクからFランクまであり、さらにその中でも細分化されているという状態ですね。AからCまでは言うなれば、プロスポーツチームの1軍から3軍って例えればわかりやすいでしょうか。Dランクはいじめられっ子になる率が高く、E以下になると存在すら意識の外に置かれるというポジションになります」