「あったかい飯を食わせ、あったかい布団に寝かせる」

【元気をなくしてしまった子への賢い対処法4】
子どもの話に共感する

子どもが元気をなくしている理由を話してくれたのならば、そのときは無条件に「肯定」あるのみだ。親とは生きている時代が違うので、ほとんどのアドバイスは役には立たない。ただ、ひたすら話を聞いて、「そうか、そうか」と相槌を打つだけで子どもは自分の頭を整理し、明日への活力を自ら生み出していく。

【元気をなくしてしまった子への賢い対処法5】
友だち100人説を否定する

母親にありがちなのだが、子どものためと思い、クラスメートの母親に「ウチの子をハブにしないでね」と頼んだり、「ウチの子も誘ってくれるようにお宅のお子さんに言ってください」などと裏工作をしたりしてはいけない。子どもには子どもの世界があるし、幼稚園児ではないのだから親が子どもの交友関係を支配してはならない。

もし、言うとすれば「友だちなんか要らなくない? 私(母)もそう言えば友だちなんていないわ」と笑い飛ばすか「友だちは作るものではなく、できるもの。自然体、自然体」くらいで留める。そのほうがお互いに負担が少なく、悠然としている母親の元には、やがては自分自身の力で物事を解決できる子が育つのだ。

一方、父親の場合、なかなか子どもと接する時間をつくれないという場合もあるだろう。

子どもにとっての大問題は親にとっても憂うものではあるが、もし父親が家族をリードする立場であるならば、必要以上に騒ぎ立ててはいけない。もし、妻が子どものことでいっぱいいっぱいになっているなら、妻の話に耳を傾け「俺たちの子だから、大丈夫」と安心させよう。そして「わが家の危機」を回避するために、父親こそができる限り子どもと食卓を共にしよう。

筆者のお勧めは、「うなぎパイ」のキャッチコピーと同じく「夜のお菓子」を父が土産に買って帰ることだ。お菓子でも、スイーツでもいい。団欒のひととき、説教も小言も抜きで家族でくつろぐ。これが意外と効くのである。

親は子育てでは気を揉むことしかできないのではあるが、まずは「あったかい飯を食わせ、あったかい布団に寝かせる」。これだけでも大抵の問題は乗り越えられるように感じる。子どもが大変な4~5月は親も頑張り時だからね! というエールを送ろう。

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