気になったら即電話、聞くだけはタダだ!

調べれば現在実証実験中で、水素は岩谷産業などが供給していること、条件によっては水素ステーションには国と都から100%の補助金が出ることがわかるだろう。

「なら、経産省でも岩谷産業でも、電話して聞いてみたらいいんです。『水素ステーションは個人でもできるもんですか?』って。聞くだけはタダだし、その手間すらも惜しむようではチャンスなんて掴めません」

金森氏のメガソーラー発電所も、そんな一本の電話から始まったものだという。太陽電池パネルのメーカーに電話をしたら親切に教えてくれ、土地造成や基礎工事から架台設置まで含めて請け負ってくれた。適切な土地を見つけるのに苦労したが、最終的にはパネルメーカーが持っていた土地を譲ってもらったそうだ。ちなみに、金森氏が次に狙っている国策ビジネスは?

「今日は長崎の軍艦島など『明治日本の産業革命遺産』が世界遺産に登録される可能性があるというニュースがありました。待てよ、軍艦島って船で行くから観光客が増えれば大型バス専用の駐車場が必要になるんじゃないか!?

周辺に駐車場はあるのか? ないなら押さえられる空地はないかって調べましたよ。そしたら韮山反射炉のほうが可能性がありそうで……」

ひと手間を惜しまず「何ができるか」「どうやったらできるか」を考えてみる――成功ノウハウの肝は、そこにある。

●宮古島ちゃんとした発電所(沖縄県宮古島市)

【総面積】約4万8400m2
【総発電量】年間270万kW
【太陽電池】多結晶250W×8000枚
【総出力】2000kW
【稼働開始】2015年3月30日
【総工費】6億円(土地費用約4000万円+機器・工事費約5億6000万円)
【運用コスト】年間1500万円
【売電売り上げ】年間1億円(予測)
【売電先】沖縄電力

総発電量270万kWは一般家庭611世帯分に当たり、個人による太陽光発電所としては日本最大級。発電した電気はすべて沖縄電力に売電され、年間約1452tの二酸化炭素削減と、地元の雇用促進にも寄与する見込み。なお金森氏は現在、国内某所で木材チップによるバイオマス発電所建設も計画しており、実現すれば年間純利益8000万円を生むものになるという。
(山本祐之、加藤昌人、工藤睦子、和田佳久=撮影)
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