大学発ベンチャーなら億万長者も出現!?
最後に「起業」ですが、大学発ベンチャーで上場まで育てば、億万長者という道も見えるかもしれません。
ペプチドリーム株式会社は、東大発のバイオベンチャー企業として、2013年に東証一部上場を果たしました。株式時価総額は3000億円にまで評価されており、創業者の1人である菅裕明教授は、現在も同社の社外取締役として経営に参画しています。
もちろん、これはごくまれな成功例ですが、帝国データバンクが発表した「大学発ベンチャー企業の実態調査(2014年)」によると、「業歴5年未満では赤字企業が目立つものの、全体の6割が黒字確保」となっています。
また、調査対象企業600社のうち、約10%の58社が東京大学発で、2位の東北大学32社を大きく引き離しています。「さすが東大」と言えるかもしれません。
給与としては年功による安定収入を確保した上で、起業や社外役員就任で副収入をプラス。そんなスタイルが今後、大学教授のスタンダードになるかもしれません。
人事コンサルタントである私としては、本来の役割である「研究」と「教育」の領域で、実績や活動がキチンと評価され、報酬反映だけでなく、時にはJリーグのように昇降格を伴う入れ替え戦も必要ではないかと思います。
人気スター講師を揃えた東進ハイスクールが予備校業界を席巻したように、民間や国内外の教育機関からドリーム教授陣を集めた大学が出てくることを期待します。