CCCが全国各地に展開する「プラットフォーム」一覧

【弘兼】CCCは書店のほかに、様々な事業を手がけています。その中には図書館事業もあります。

【増田】これもプラットフォームの一環です。きっかけは佐賀県武雄市から頼まれたこと。当時の市長、樋渡(啓祐)さんが面白い方で、「代官山蔦屋書店を武雄市に持ってきてくれ」と頼まれたんです。

【弘兼】2013年4月に、CCCが指定管理者となった佐賀県の武雄市図書館がリニューアルオープンしました。リニューアル時にCCCが購入した図書約1万冊に古い実用書などが含まれていたことから、CCCは「より精度の高い選書を行うべき点があった事を反省しております」とコメントを発表しています。

【増田】ありがたいことに利用者から選書についてのクレームはなかったんです。不満というのは、混んでいるとか、借りたい本が借りられているとか、そういうことでした。

【弘兼】いろいろと叩かれましたが、来館者数を見ると武雄市図書館のリニューアルは大成功ですよね。初年度には市内外から92万人が来館、市は経済効果20億円という試算を発表しています。予想以上の人が来て、運営元のCCCは赤字だとか。

【増田】当初計画していた来館者数であれば利益が出ていたんです。ところが来館者が多すぎて、貸出冊数がとてつもない数になってしまった。そのオペレーションに人手が想定以上にかかってしまい、赤字になった。それからは合理化を進めてきたので、今年は黒字になる予定です。