実はFTは宅配で読むこともできる。6カ月6万6270円からという料金をどう捉えるかだ。

WSJとFTにはツイッターのアカウントがある。フォローしていると国際情報を素早くキャッチできるのでおすすめだ。

実際に投資で成果を挙げている人はどんな情報を得ているのだろうか。調査によると、「日本経済新聞」や「Yahoo! ファイナンス」など誰でも入手可能な情報を活用している(図参照)。だが、これをうのみにして、すべてチェックするのは困難だろう。宮内氏や北尾氏が説くように、頼りにする情報源を絞り込むことが大切だ。市場の動きに合わせて、どんな情報や記事を出しているのか、「定点観測」を続けることで、市場の動きが読めるようになってくるのだ。

そんな分析眼を養うのに役立つのが、北尾氏も重要と説いている歴史だ。北尾氏にとって、歴史を学ぶためにも本は重要な情報源となっている。週に1回は書店へ行き、そのたびにいろんな分野の本を数冊まとめて買っていく。平日には毎日3時間を読書の時間に充てている。寝る前に1時間、早朝4時に起床して6時までの2時間である。土日には読書時間はさらに増え、厚い本で5冊ほどは読んでしまうという。

本の読み方はどうだろう。1度目は全体の内容を粗くとらえる。著者が言いたいことをマーキングしながら、まず概略をつかむのだ。2度目以降はマーキングと同時に、付箋を貼っていく。北尾氏によると、いい本には、読むたびに新しい発見があるという。繰り返して読むたびに、違うところに線を引くことがあれば、いい本に出合えたと喜ぶべきだろう。そして、付箋に内容を簡単にメモしておく。付箋を目で追うだけで、本の内容をすぐに思い出すのに役立つという。

オリックス シニア・チェアマン 宮内義彦
1935年、神戸市生まれ。58年関西学院大学商学部卒業。60年ワシントン大学大学院経営学部修士課程修了。2014年より現職。総合規制改革会議議長など数々の要職を歴任。
 
SBIホールディングス社長 北尾吉孝
1951年、兵庫県生まれ。74年、慶應義塾大学経済学部卒業。同年、野村証券入社。92年、事業法人三部長。95年、ソフトバンクに転じて、常務取締役に就任。99年より現職。
(尾関裕士、永井 浩=撮影)
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