2011年から4年間で220億ドル増
マーク・ザッカーバーグの資産はその後も増え続け、11年は3倍増の135億ドルで35位。15年の資産355億ドルと較べると、半分にも満たないが、それでも当時の為替レートで1兆1475億円。億万長者どころではない、立派な“兆億長者”だった。
14年10月、3度目の来日をしたマークは、「広告収入の7割はモバイルだが、早い時期からモバイルを使っていた日本が参考になった」と話した。「そろそろ頭打ちではないか」という声に対し、「世界人口の3分の2はまだインターネットにつながっていない」と鼻息は荒い。
その発言を裏付けるかのように、Facebookのユーザー数は14年に13億5000万人を突破、世界で最もユーザー数の多いSNSとなっている。
Facebookの企業ポリシーは異色の「ハッカー・ウェイ」(Hacker Way)。ハッカーとは「コンピュータへの侵入」という意味ではなく、「継続的・反復的に改善していく経営手法で、製品やサービスには完成はなく、改良し続ける精神」だそうで、新人は「ブートキャンプ」(新兵訓練プログラム)で「ハッカー・ウェイ」を鍛えるのだという。
そんな異色企業を率いるマーク・ザッカーバーグの富豪への方程式はこうだ。
「企業にしようと思って始めたわけではない。世界をもっとオープンに、人々をつなげるというソーシャルなミッションを果たすために立ち上げた。だが、重要課題を解決し、多くの人をまとめるには豊富な資金を持つ強力な企業の設立が最良策と知った」
欲に駆られて始めたのではないといえるのは、億万長者の余裕だ。
※日本円の数字は、発表された時点での為替レートで計算している。
※本記事は書籍『「世界の大富豪」成功の法則』からの抜粋です。