営業の現場で、値下げを迫られるケースはたいへん多い。とくにリーマンショック以降は深刻だ。自動車販売のケースだと「競合に5万円差で負けた」という話を聞くようになった。200万円の車を売っているのに、わずか数万円の差で負けてしまうのだから理不尽である。しかし、厳しくいえば、それは5万円の差を超えるだけの価値を感じてもらえなかった結果である。

図を拡大
値上げ交渉をしても2割は値下げを呑まされている

我々の初期のクライアントで、ホテルの結婚式のプランニングを担当するブライダル・コーディネーターは、挙式後のお客様の満足度が非常に高かった。その理由は「式を安くあげてくれたから」ではない。