電話――音読1日20分の習慣で自信が持てる

電話応対に緊張しない人はいないだろう。菊間氏はこうアドバイスする。

「電話がかかってきたら『誰かに回したい』という思いをこらえ、自力での応対を粘ってみましょう。『英語がうまくなってから電話に出たい』というのは、誤った“完璧主義”です。最低限覚えるべきは『ハロー』『少々お待ちください』『○○に回します』という3つの表現。

加えて、シチュエーションごとの典型的な会話をひたすら聴いて、暗記するぐらいまで音読して読み込むことが有効です。最低でも1日20分の音読の習慣を持ちたいところ。推薦したい英書は『Communicating in Business English Student's Book with Audio CD』(Compass Publishing)です」(菊間氏)。

一方、松本氏はやはり「自分英語」の大切さを説く。「私は航空会社に勤めていたとき、国際的サプライチェーンから飛行機の部品を購入するという業務に従事していました。すると部品調達にまつわる会話がほとんど。しかも数パターンの定型文で事足りてしまうのです。『オールラウンドな会話ができなくては』という“思い込み”を外しましょう」。

松本氏のおすすめは英語学習アプリ「Real英会話」(購入後、追加されるフレーズを無料ダウンロードしたり、作者に新しい表現の追加をリクエストしたりできる)。「“実践で表現したかったのにできなかったところ”をすぐに調べられる教材を確保しておくことが、英語上達への3つのステップの確立に直結します」(松本氏)。

「自分英語」という土台をつくり、スカイプなどの練習試合や実践で使ってブラッシュアップしていく。このサイクルがうまく回り始めたら、しめたものだ。