海外旅行――旅程に必要な英語だけ頭に叩き込む

海外旅行も、楽しむ秘訣は「絞ること」。「旅の目的、予算やスケジュールなど、可能な限り詳しく、事前に設定しましょう」と松本氏は提案する。

例えば「ショッピング」が目的としても、高級ブランドの旗艦店をウインドーショッピングしたいのか、はたまた露店で値切りながらの買い物を楽しみたいのかによって使う英語は違う。

必要な言い回しがわかれば、会話集やアプリなどを活用してそれを頭に「インストール」。練習試合として、スカイプの海外旅行対策コースでトレーニングすればよい。

図を拡大
3カ月で上達! 魔法の3ステップ

「海外旅行の英語が簡単なのは、現在形だけで足りるから。切符の買い方や道の聞き方などの“プチトラブル”を想定して会話を頭に叩き込めばOK。通じる楽しさを味わえば、英語をより学びたくなります。ビジネスと違い、間違っても損しません(笑)」(菊間氏)

モチベーション維持の秘訣

松本氏がすすめるのは、励まし合える仲間を確保すること。

「仲間づくりの場としておすすめしたいのは、まずアルクの英語学習者のクラブ『アルコムワールド』。相互添削型SNS『Lang-8』(ランゲート)。話し方などのスキル上達を目的とする非営利教育団体『トーストマスターズクラブ』(Toastmasters Club)などがあります。注意したいのは、外向的な人はその場のノリでコミュニケーションを成立させてしまいがちで、語彙や言い回しが増えにくいこと。独学の習慣を見直すなど、インプットを意識しましょう。一方、内向的な人は、しゃべる機会が少なくなる傾向があります。そんな人はとくに、共通の趣味を持つ外国人の友人をつくること。共通の話題があれば内向的な人でも会話を楽しめます」

松本秀幸
英語学習マスターコーチ。独学でTOEIC990点(満点)、英検1級、仏検準1級、中検2級を取得。著書に『今からでも英語ができる人になる英語学習法100選』(共著)など。
 
菊間ひろみ
茨城大学人文学部英文科卒。ロータリー財団奨学生として米ペンシルベニア州立大学大学院でTESLを学ぶ。大学時代に英検1級合格。TOEIC990点(満点)。TOEICの教材開発や、企業や大学での研修に携わる。
(早川智哉=撮影)
【関連記事】
TOEICのスコア「伸びる人」と「頭打ちになる人」どこが違う?
勉強しなくても“3日で話せる英語術”
英語の最速学習法「ゴールを決め、捨てられるものを探す」
ネイティブがあ然、日本人の「謎の英語」
プロが添削! 日本人の英文メール、ここがダメ