なぜ慶応に入れたがるのか

親が子どもに就いてほしい職業の1位に必ず入るのが、「子どもがなりたいもの」である。立派な社会人に育ってもらうため、親は夢を応援すべきなのか。それとも現実的になって学歴を求めたほうがよいのか。

「経営者の世界を見渡すと、将来の夢重視派はあまり見かけません。たとえば元プロテニスプレーヤーの松岡修造氏は、阪急東宝グループ創始者・小林一三氏の孫で、父も東宝の社長。慶応幼稚舎から高校まで進んで、そこから福岡にあるテニス名門校へ転校するのは、相当な決断が必要だったと思いますよ」(300人以上の経営者を取材してきたジャーナリスト・國貞文隆氏)