妻の話を聞き続ける体力なき夫はアウト

(1)共感能力が皆無な夫

夫婦には「共感」と「共有」がマストだと思うが、特に子育て期においては夫の「共感」があるかないかが最も重要になる。

私ごとで恐縮であるが、息子が3歳のときに娘が生まれた。そのときに私はご近所トラブルを抱えていたのだ。毎朝、毎朝、近所の4歳児が家に遊びに来ては夕方まで居付くという事態に見舞われたのだ(この顛末にご興味がある方は、筆者のブログ「湘南オバちゃんクラブ」内の記事 http://to-rinko-houmonki.blogspot.jp/2016/01/blog-post_12.html にどうぞ)。

当然、私はその木村さんという名のご近所さんに憤激したが、私は外面が異様に良いので、このトラブルを上手く回避することができなかったのだ。そこで、そのストレスを少しでも軽減するために、夫の夕飯時を見計らって「今日の出来事」として木村さんの「今日の罪状」をご報告申し上げる日々を送っていた。

そうしたら、ある日、夫がこう言ったのだ。
「頼むから、木村さんをオカズにするのはやめてくれ!」

私はそこでひとつの結論を下した。
「この人に言っても無駄!」

そのことが多分に影響して、以降、夫に「わかってもらおう」という気持ちがなくなった。「共感なき人」には期待もしない。愛の対極にある「無関心」に一歩、駒を進めるには「共感」しなければいいのである。

(2)結論ありきで話す夫

以前、どこかの夫婦のお悩み相談の回答で「夫は妻の悩みにはわからないなりに真剣に答えましょう」とあったのを見たが、笑ってしまった。そんなの火に油で逆効果なのに、なんでそう回答するのかなぁ? と思ったのだ。

女は結論なんて欲してない。ましてや事情もよく知らない夫に「答え」なんて求めちゃないのだ。欲しているのは「民謡の合いの手」だ。

「はぁ~、それからどした?」「ハ、ヨイヨイ、ヨーイトナ」「ドッコイ、ドッコイ」

くらいの絶妙な合いの手で、思い切り歌い切らせてもらいたいだけだ。ただそれだけでいいのに男は余計なことをする。

よくあるケースが妻が話し出した途端に、不機嫌度マックスで「だから結論を言え! 結論を!」と言う夫である。絶対、女にもてないタイプだ。なぜなら、女の話に「結論」はないのだから。

こういう夫を持つと余計に話がこじれるので、妻は何も言わない、相談しない、という方向に舵を切る。

もし、あなたが玄関先で妻に笑顔で「はいはい、わかったから、行ってらっしゃい」と言われるならば、もう相当アウトに近いのだ。