「最悪の質問」に備えればドキドキしない
[対策c]複数日で練習する
リハーサルはその回数だけでなく、複数日にまたがって行なうことも重要です。つまり、前日に3時間、8回のリハーサルをするより、3日前に2回、2日前に2回、前日に4回と分散した方が効果的です。
人間の脳は寝ている間に記憶の整理を行ないます。よって、睡眠をはさむことでリハーサルをした内容は記憶として定着し、脳に深く記憶されます。また、ぎりぎりの前日までリハーサルをしないと不安度が高まってしまいます。ぜひ、早めにリハーサルを始めて「小さく分割して」実施することをお勧めします。
[対策d]本番環境でリハーサル
話す環境がガラッと変わると緊張します。本番の会場や人が座っている光景を事前にイメージせず、ぶっつけ本番でその場に立つと一気に緊張のボルテージが上がります。
新しい環境には誰もが緊張するもの。そこで事前に同じような環境で話をしているイメージを持っておくことです。本番環境に立てないようであれば、事前に、近い状況でリハーサルをしておくことをお勧めします。これだけで想定外の環境で緊張する度合いを低くすることができます。直前の15分前であっても前に立つだけで心理的にはずいぶんと違うものです。
[対策e]最悪の質問を想定する
不確実性、予測不可能性の最たるものは聞き手の反応と質疑対応だと思います。
これには、想定質問をつくっておいて、事前にリハーサルで質疑応答の即興対応を練習しておくことがポイントとなります。また、最も聞かれたくない質問を予め出しておき回答案を作成しておくと、見えない恐怖が減少します。最悪の質問に向き合うことで、不安の底なし沼から解放されます。
以上、人前で話すことへの緊張をどのようにコントロールするかを解説してきました。ご参考になれば幸いです。