新しい働き方を実践する「風の人」
「風土」とは、風と土が混じり合ってできるものともいわれる。その土地に根づいたものと、風で外部から運ばれてきたものとが融合することで新しい何かが生まれ、蓄積されていく。たとえば、京都。保守的で閉鎖的な印象が強いが、半面、新しいものを受け入れる懐の深さがある。だからこそ「伝統と革新」と評される独自の風土が生まれ、京セラ、オムロン、ワコール、任天堂といった多くのベンチャー企業を輩出してきたのだろう。

『地域ではたらく「風の人」という新しい選択』田中輝美、法政大学社会学部メディア社会学科藤代裕之研究室 著 ハーベスト出版
しかし実際、そうした街は例外だ。たいていの地域、地方は閉鎖的である。よそ者がやって来て、新しいことを始めたりするとあつれきが生じる。煙たがられ、嫌われる。地元の人の理解、信頼を得るには、その土地に骨を埋めるくらいの本気さ、覚悟が求められる。
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