一方、「パフォーマンスをする際にも取り入れている」とDaiGo氏が語るのがゴルディロックス効果という心理作用だ。
これは簡単に言うと、商品の知識が乏しく、なおかつ価格の選択肢が2つしかない場合、約70%の人が価格の安いほうを選び、価格の選択肢が3つになると中間(真ん中)のものを選びやすいという客の心理。
「4000円の商品を売りたいと考えたとき、それよりも少し安価な3000円の商品と、その2倍の6000円の商品を配置すると客は極端性を回避し、“中を取って”4000円の商品を自ら購入します」(同)
価格差をつけて陳列するなら、6:4:3がもっとも売りたい商品をさばくことができるのだ。
さらに、選択肢を示す順番にもたくさん買わせる術がある。
最初にもっとも高価なC、続いて、もっとも安価なA、最後に売りたい本命のBの順だ。
「この見せ方をすると高価商品と安価商品のコントラストがより明確になり、真ん中を選びやすくなるのです」(同)
なお、選択肢の数は最大5個。6個以上になると「選択回避の法則」が働き、「また今度来るよ」と買うのをやめてしまうのだ。
(中野伸哉=イラストレーション)