成果の出せない社員、もっと端的にいえば、利益を生み出さない社員には特徴がある。1つ目の特徴は、日々の目標達成の度合いを「率」という数字で追いかけている点だ。たとえば、昨年の営業成績が前年比120%と非常によくて、「この調子で今年も前年比120%目標でいこう!」と意気込んでいる営業マンなどがこれにあたる。しかし、そもそも「前年比」は結果を評価する数字であり、目標設定に使う数字ではない。

業績がよかったのは、その商品のブームが起きたなど何か特別なことが原因だったとしたら、今年も前年比120%という目標設定はかなり無謀なものといえる。むしろ「今年は売上高11億円が妥当。結果的には前年比110%だが」といえる者のほうが、実は成果を出せる人物であることが多いのだ。