これまで日本人は「水と安全はタダ」と思っているとよく指摘されてきた。しかし、いまではコンビニエンスストアでミネラルウォーターが定番商品として並び、大勢の人が当たり前のように買い求めており、徐々にその意識も変わってきているようだ。

そうした水は人間が生きていくうえで必要不可欠なものであるのだが、実はモノをつくるのにも欠かすことができない。水の問題に詳しいジャーナリストの橋本淳司さんが「Tシャツを1枚つくるのに、どのくらいの水が必要になるかわかりますか?」とクイズを出してきた。Tシャツの原料は綿花。その栽培には水が必要か。30リットルくらい……。いや、50リットルくらいは必要かな。皆目見当もつかず、橋本さんが教えてくれた解答にただ驚かされるばかりだった。