ネット生保の旗手から畑違いのベンチャーへ

堅田航平(かただ・こうへい)●財務担当ヴァイス・プレジデント
――堅田さんはライフネット生命保険という保険業界の時代の寵児でCFOを務め、上場を果たされた後にスマートニュースに移られました。数ある選択肢のなかからスマートニュースを選んだのはなぜですか。

【堅田】過去、自分が学生時代や社会人になってやってきたことを振り返って、自分がどういう環境で仕事をしているのがハッピーかと考えると、変化率の大きさが一つのポイントとしてあります。スマートニュースに転職して改めて思うのは、もの凄いスピードで物事が変化する環境にいて、その変化が自分に影響を及ぼす一方で、自分自身がその変化を加速させもする。私はそんな風に事業、組織が変化すると自分の成長が求められ、自分が成長すると組織も成長、変化するという環境の中毒症のようなものです。

ライフネットでは事業立ち上げ期に入社し、上場準備の責任者やCFOを務め非常に変化に富んだ6年間を過ごしました。だから転職しようと思っていたわけではなく、たまたま紹介されてスマートニュースの経営チーム3人に会ったとき、いままでの自分では想像しえないぐらいの大きな変化に乗れるかもしれないと思いました。スマートフォンの登場でインターネットにつながる人が10億人から60億人とまったく異なるスケールに引き上げられるという環境もそうですし、競争環境もそう。諸々のピースが組み合わさって楽しそうだと思ってしまった、という感じです。

――ネット業界はどこも動きが早く変化率は大きいと思います。そのなかでスマートニュースを選んだのは、やはり最初のご縁が大きかったと。

【堅田】変化率の大きさと共にもう一つ、尊敬できるリーダーが思い描いている夢を実現しようとしているとき、自分が加わることで少しでも早く、よい形で実現できるように働ける環境があると私はハッピーと感じます。ライフネットの出口治明会長は私にとってそんな存在でした。スマートニュースの3人の役員も全員がそれぞれ自分の言葉で語れるビジョンを持っているというのが最初の印象で、これは面白いなと思いました。