60代にとって損切りのチャンスは新年早々に訪れる。1月20日にオバマ新大統領が就任した直後は、株価が回復するからだ。

しかし、それもせいぜい09年の夏まで。このタイミングで保有株を売ってしまって、手仕舞うのもいいだろう。

20代、30代の柔軟な世代は、これからうまくすると株で大もうけできる。ただし当面はベア基調だから、インデックスやETFではなく個別株がいい。やはり日本はモノづくりの技術力がある。製造業、特に部品メーカーの株を買っておくと、少し長く見れば伸びるだろう。

FMWEE(図参照)と呼ばれる今後の成長分野に積極投資するのも手だ。長期保有目的で、トヨタ、ソニーなど優良株を安く買う「仕入れどき」でもある。ただし余剰資金の3~5割の範囲内で行うこと。

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2009年は先進各国が軒並みマイナス成長に転落する! 日本経済復活に欠かせない5大成長分野「FMWEE」に着目せよ

40代以上は、経験を生かした堅実な投資をするとともに、時期を見て損切りをしておくことだ。国債や優良企業など利回りのいい株や債券もいい。

60代以上はFXも頭の体操になっていい。レバレッジをかけすぎるのは禁物だが、手数料も安いし、個別の事情や経済全般に影響される株と違い、為替相場は大局的な経済情勢にさえ気を配っていればいいからだ。

あとは「金」もいい。全体量が少ないから価値が下がりにくい。金ETFなどもあるが、遺産として孫に残すのであれば、やはり現物のほうがいいだろう。

(長山清子=構成 田辺慎司=撮影)