どうやら技術系はアラフォー以上でもチャンスがありそうだ。一方、文系のミドルマネジャー職はどうか。

「役員クラスのエグゼクティブ転職はあっても、中間管理職層は厳しいのが実態です。ただ、可能性がないわけでもない。企業の方からは、リーマンショック以降の厳しい時期を乗り越えて業績を出した実績や、新人をまとめて成果を出した育成力のあるマネジャーが欲しいという声はよく聞きます」(福井氏)

金田博之●元外資系ITベンダーの本部長クラスから、最近、国内有数の部品商社に転職した。

実際、35歳過ぎで転職を成功させた文系ビジネスパーソンもいる。外資系の大手ITベンダーから、国内有数の部品商社に転職した金田博之氏のケースを紹介しよう。金田氏の前職での活躍は華々しい。入社1年目で社長賞を取り、30歳で部長、35歳で営業企画本部長になり、社内の最年少昇進記録を次々に塗り替えた。外資系大手の本部長クラスなら、年収1500万~3000万円程度は堅い。このままいけば頭打ちどころかさらなる出世が見込めるのに、なぜ転職したのか。きっかけは、38歳で体を壊したことだった。金田氏は前職時代の仕事の激しさを次のように振り返る。

「新しい販売チャンネルを構築する新組織を任されていたのですが、頑張って売り上げ前年比60%増を達成したら、会社から『来期は前年比600%増が目標』と無茶苦茶な数字を設定されました。まず不可能ですけど、やるしかない。無理をしていたら体調を崩してしまい、3カ月休むことになりました」(金田氏)

休養中は、仕事用のブラックベリーを封印。この際、自分をじっくり振り返ろうと、ノートを使ってこれまでやってきたことを整理した。

「社会に出てからの約20年を振り返っているうちに、次の20年も同じことの繰り返しでいいのかと疑問が湧きました。外資系は体力的にキツいし、つねにヒットを打ち続けなくてはいけない厳しさもある。そこで勝負を続けるよりも、海外のサッカーリーグで活躍した選手がその経験をJリーグで活かすように、これまでと別の働き方があってもいいんじゃないかと思い始めたのです」(金田氏)