「嫉妬」は悩んでもしょうがない

第2位は、『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』でした。

石川幹人『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』(サンマーク出版)
石川幹人『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』(サンマーク出版)

著者の石川幹人さんは、認知科学を専門とする明治大学の教授で、人の心にまつわる著書を数多く出しています。本書では、そんな石川さんが科学の知見をもとに、「悩んでもしょうがないこと」を51種類紹介しています。

そのひとつが、「嫉妬してしまう」というもの。石川さんによれば、人が嫉妬するのは、それが社会生活を送るうえで役に立つからです。狩猟採集時代の人類は、集団で協力して狩りや採集を行い、捕まえた大型動物はみんなで公平に分け合っていました。

この「公平な分配」を支えていたのが、嫉妬です。分け前が不公平だったとき、嫉妬して不満をアピールすれば、配分が見直される。つまり嫉妬は、同じ集団の仲間に向けてこそ効果を発揮する感情だったのです。

そう考えると、SNSでキラキラした投稿をしている人に嫉妬しても「しょうがない」ことがわかります。仲間ではない相手に嫉妬したところで、分け前が増えるわけではないのですから。

ほかにも、人前で話すのが苦手、ダイエットが続かない、周りの目が気になる……といった、さまざまな「悩んでもしょうがないこと」を取り上げている本書。つい何かと気に病んでしまう人は、読めばきっと気持ちが軽くなるはずです。

「意見がコロコロ変わる上司」への対処法

第3位は、『会社でいちいち傷つかない』でした。

中島美鈴『会社でいちいち傷つかない』(日経BP)
中島美鈴『会社でいちいち傷つかない』(日経BP)

著者の中島美鈴さんは、認知行動療法を専門とする臨床心理士です。福岡県職員や一般企業で働く人たちに行ってきたカウンセリングの経験をもとに、具体的な事例を交えながら、「会社でいちいち傷つかない」方法をわかりやすくまとめたのが本書です。

例えば、ミーティングのたびに意見がコロコロ変わる上司にイライラしている、アカリさんの事例。

上司はいくつものタスクを抱えていて、すべてを覚えきれていないのかもしれません。あるいは、明確な戦略がないまま、行き当たりばったりで指示を出している可能性もあるでしょう。

そんなときに有効なのが、次の2つのテクニックです。

(1)冒頭レビュー作戦

会議の初めに、「前回のミーティングではこうした助言をいただいたので、このようなプランを考えてみました」と、前回までの上司の発言を振り返る。

(2)会議は自分の意見を伝える場だと心得る

会議を「あらかじめ用意した自分の案を伝えて、上司を説得する場」と捉え直す。

本書では、このような10のケースをもとに、認知行動療法の観点から役立つテクニックを教えてくれます。会社でいちいち傷つかず、ほがらかに働き続けたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。