今も忘れられない長男の涙
自信を持てないからこそ、もっと頑張らなければと仕事に打ち込んだ。会社は成果主義で、勤務時間には融通が利いたものの、求められる成果は変わらない。転職して半年ほどで離婚し、シングルマザーとなっていた木島さんは、育児も家事もすべてワンオペ。保育園のお迎え後は、寝かしつけまでノンストップで家事・育児を行い、子どもが寝たあとは再びパソコンに向かう日々だった。
バックオフィスの仕事は営業と違い、成果が数字で見えるわけではない。苦労して仕組みを整えても、出来上がれば社員にとっての「当たり前」になっていく。なんとかして成果を上げなければという焦燥感が、木島さんを動かしていた。
「子どもを寝かしつけているときも、頭のなかでは仕事の企画を考えて。長男のときには寝かしつけで絵本を読んだこともなかったんです、とにかく早く寝かせようという一心で……」
そんなある晩、いつものように夜中まで机に向かっていると、寝ていたはずの長男が起きてきた。
「泣きながら、『ママ、もう仕事辞めてよ! 一緒に寝ようよ!』って。そのとき、私は何のためにこんなに働いているんだろう、と思ったんです。夜中に目が覚めたときに、隣に誰もいない。保育園のお迎えも一番遅い。子どもは相当我慢していたんだと思います。ちょうどその頃、保育園の先生からも、『ちょっと荒れています』と聞いていて。家では素直で、とてもいい子。でも、園ではずっと泣いていることもあったそうです。先生が『ママにお話ししてごらん』と言っても、『ママが泣いちゃうから言えない』と。ずっと我慢していた気持ちが、あの夜、爆発したんだと思います」
営業もバックオフィスも経験したからこそ
長男の涙をきっかけに、木島さんは自分の働き方を見直し、再び転職を考えるようになった。そんな折、広報関係者の集まりで出会ったのが、コドモンの社員だった。当時の悩みを打ち明けると、親身になって相談に乗ってくれたという。
そして、営業部門を後方から支える「営業アシスタント」を探していると声をかけられた。
「最初は、私にできることなんてないと思っていました。でも、営業もバックオフィスも経験している。営業担当者がどんな業務を負担に感じるのかもわかるし、その仕事を引き受けることもできる。お話しするうちに、だんだんと『やってみたい』と気持ちが固まっていきました」

