②「大丈夫と言ったこと」を先に詫びる
【型2:上司の不満を先取りして伝える
《大丈夫と言った手前、お時間をいただくのは大変心苦しいのですが》】
上司の都合として、「余計な時間は取られたくない」という本音があることを先ほどお伝えしました。この枕詞は、まさにその不満を前提に組み立てたものです。部下から声をかけられることで生じる負担感を和らげるとともに、「申し訳ないと思っています」という気持ちを最初に伝えたうえで要望につなげる枕詞になっています。
「言われたくないことを先に言う」型と比べると、こちらは上司の状況への配慮を前面に出した、より丁寧で柔らかなアプローチです。そのため、上司も「自分の忙しさを理解したうえで声をかけてきている」と受け止めやすくなり、納得感が高まります。
使用イメージ:
大丈夫と言った手前、お時間をいただくのは大変心苦しいのですが、どうしてもわからないことがあるので質問させていただけないでしょうか。
枕詞に続けて、「どうしてもわからないことがあるので」と伝えることで、「自分なりに考え、一人で解決しようと努力したものの、どうしても整理できなかった」という経緯が自然に伝わります。そのため、上司としても、「それなら質問に答えてあげよう」という気持ちになりやすくなります。
【同様の枕詞】
・先ほどお聞きできれば良かったのですが
・余計にお手間をおかけして申し訳ありませんが
③「一回の指示で理解すべきだった」と認める
【型3:上司の願望を先に口にする
《一回のご指示で理解すべきところではありますが》】
上司が部下への業務指示で最も望んでいるのは、「一度の説明で内容を正確に理解し、そのとおりに仕事を進めてくれること」です。
この枕詞は、そうした上司の願望を部下が先に言葉にすることで、「そのとおりだ」「ちゃんとわかっているじゃないか」という「わかってくれている感」を生み出し、「そこまで理解したうえでの相談なら仕方ない」という包容的な気持ちを引き出すことを狙っています。
また、多くの上司は、現実には「一度の説明だけですべてを完璧に理解するのは難しい」ということも十分に理解しています。そのため、「曖昧なまま仕事を進められてしまうくらいなら、今のうちに確認してもらった方がよい」と考えやすくなります。
使用イメージ:
一回のご指示で理解すべきところではありますが、よくよく考えるとわからないことがでてきてしまったのでいくつか質問をさせてください。
「よくよく考えると」という表現によって、部下が仕事に対して真摯に取り組んでいるという姿勢も伝わるので、上司としては、部下からの質問に対しポジティブな姿勢で臨むことができます。
【同様の枕詞】
・その場で確認すれば良かったのですが
・ご指示いただいた時に質問すべきことですが
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