栄養があって美味しい百点満点の食べ物

魚も好きですが、生で食べることはありません。

鰺やカマスの干物、ちりめんじゃこというような魚が大好きで、毎日、日替わりで食べています。

私が干物好きだといいましたら、「さすがに先生は、体にいいものが好きなんですね。カルシウムも、タンパク質も、ビタミンも、干物一枚でとることが出来るんですよ」と教えてくれた人がいました。

どんなに栄養があってもおいしくなければいけないというのが私の食べ物に対する考えなのですが、その両方が満足だというのですから、干物はまさに百点満点の食べ物ですね。

魚の干物の身を箸でつまんでいる写真
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです

お豆腐も毎日、食卓に上ります。これという名のあるお豆腐ではなくて、近所のスーパーマーケットから買ってきたごく普通のお豆腐です。夏は冷ややっこ、冬は湯豆腐というメニューです。

こうして並べてみますと、うちでは、ややこしい料理は作らないし、食べないということにお気づきでしょうか。みんな単純明快なものばかり。

しかも安いものばかり。料理するのも簡単、お金もかからない。それで長生きができる。こんないいことがあるでしょうか。

銀座でもフランス料理は食べなかった

大人になると、貧乏ではなくなったけれど、好きな人の酒の肴を作るのが楽しくて、自分の食事には構っていられないような生活が続きました。相手にばかり心をとられて自分の食事には構っていられませんでした。

泉が湧くようにお金が入ってきた40代のころ、私と北原武夫は、華やかな銀座近辺に住んでいました。そこでは、洋食が大流行で、私の会社のすぐそばにも、評判のフランス料理店が軒を並べていました。

私の夫や友人たちはハイカラなフランス料理を毎晩のように食べていましたが、私だけはどうも好みに合わなかったのです。これも、私が田舎者のせいでしょう。

私は、田舎者だと思われるのがいやで、無理をして、フランス料理を食べたでしょうか。いえ、食べなかったのです。

人に何と思われようと、私は銀座で、毎日、好きな鰺の干物や丸干しを焼いて食べていたのです。