生きることは、ずっと初めての連続
死ぬというのは、誰にとっても初めての経験なのね。生きることだって、そうだった。わたしたちは、生まれたとき、何もわからないまま、この世界に放り出されました。
言葉も知らず、歩き方も知らず、人とどう付き合えばいいのかもわからないまま、それでも泣いて、笑って、転んで、起き上がって、ここまで生きてきたの。
そう思うと、「初めてだから怖い」という理由は、生きることにも、死ぬことにも、同じように当てはまるんだなあ、と気づいたのよ。
生きることは、ずっと初めての連続だったわ。初恋も、失恋も、仕事も、別れも、老いも、全部予習なしの本番でした。
だったら、死ぬことも、案外なんとかなるのでは?
そう思えた瞬間、不思議と胸の奥に溜まっていた重たいものが、少しだけ、すっと軽くなったの。
完璧に準備できる人生なんてないわよね。思い通りにならないことのほうが、ずっと多かったわ。
それでも、わたしはここまで生きてきた。だったら、最後の1つも、きっと大丈夫なんだ。そう思うようになったのです。
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