飯島町議会の国会への意見書提出
さらにもう一つ、重要な動きがあった。
それが9月17日、長野県上伊那郡飯島町議会が「女性天皇を認める皇室典範の改正を求める意見書」を、森英介衆議院議長、関口昌一参議院議長、高市早苗内閣総理大臣、平口洋法務大臣宛てに提出したことである。
飯島町は中央アルプスの南駒ヶ岳などを仰ぎ、稲作や果物の栽培が盛んな地域である。人口は8669人(9月現在)と少ないが、意見書は町議会で採択された。
その意見書は、「女性天皇を認める皇室典範の改正を行うこと」が骨子である。
日本国憲法第14条では男女平等が定められているにもかかわらず、女性であることを理由に「国民統合の象徴」である天皇の資格を認めない合理的な理由はない。世論調査でも、女性天皇を認めることへの賛成が8割前後を占めている。憲法が、天皇の地位は「国民の総意に基づく」としている以上、国会及び政府はこうした声を正面から受け止めるべきだというのである。
地方自治法の権利を最大限に活用
意見書の発起人は日本共産党の浜田稔議員で、国会での審議が短期間に終わったことに不満をもらし、「地方自治法では、国・県・市町村の関係に上下は定めておらず、住民は地方議会を通じて国会に意見書を提出できるので、この権利を最大限活用」したかったという。浜田議員によれば、いくつかの議会から「意見書の文案を見せてほしい」という連絡があり、草案を共有しているという。
小さな町の議会が提出した意見書であり、それ自体が大きな効果を発揮するわけではない。
ただ、こうした意見書が、他の自治体でも採択されるようになり、それが積み上げられていけば、事態は大きく変わってくる可能性がある。
実はそれは、今回の皇室典範改正を推し進めた側が行ってきたことでもある。「愛子天皇」待望論を唱える側にしてみれば、それは、「女性・女系天皇」をなんとしても排除しようとする試みということになるが、そうした勢力がどういう努力をしてきたかを知ることは、今後役立つに違いない。
では、その努力とはいかなるものなのだろうか。

