85歳のサンダース氏が次の世代を押し上げる
ミシガン州の上院選では、医師で公衆衛生行政の経験を持つアブドゥル・エルサイード氏が民主党候補となった。8月4日の予備選で、同州のウィットマー知事が推したヘイリー・スティーブンス下院議員を破り、翌5日に勝利が報じられた。エルサイード氏を支援してきたのは、バーニー・サンダース上院議員である。
エルサイード氏の政策を見ると、全国民を対象とする公的医療保障、医療債務への対策、住宅負担の軽減、独占への規制強化が並ぶ。政治に対する不満を、毎月の支払いや将来の生活に結びつけて訴える路線だ。同時に、小規模事業者が起業し、事業を育てられる経済も掲げている。
85歳となったサンダース氏の影響力も、ここから捉えるべきだろう。医療や生活の不安を政治の中心に置く路線が、本人の大統領選出馬を超え、次の世代の候補を押し上げている。
会員12万人に達した政治団体
この期待を継続的な活動に変える組織の一つが、民主社会主義者協会(DSA)だ。独立した政党ではなく、民主社会主義を掲げる政治団体で、7月4日に会員が12万人に達したと発表した。思想への好感が、選挙運動を担う人々の集まりになっている。
6月23日のニューヨークの連邦下院民主党予備選では、ゾーラン・マムダニ市長が支持した3候補が勝ち、うち2選挙区で現職議員が敗れた。まだ本選の議席を得たわけではないが、誰が民主党を代表して選挙に出るかを変える力にはなっている。
ただし、サンダース氏が支援する候補、DSAの会員が応援する候補、本人が民主社会主義者を名乗る候補は同じではない。エルサイード氏自身は資本主義者と説明している。共通する政策への支持が、異なる立場の人々を結びつけているのである。

