新築を選ぶならオプションは「付けまくれ」

2つのメリットについて、もう少し深堀りします。

(1)自分の自由自在なオプションを付けられる

内装については「リノベーションでかなり改善できる」と述べたように、「自由自在なオプション」も「リノベーションでなんとかなる」ということでしたら、このことは、新築にこだわる要因ではなくなります。

ただ、「自分の自由自在なオプション」をリノベーションで実現しようとすると、かなり高くついてしまう場合や、構造上の問題などで事実上、実現が不可能であるような場合には、この「自分の自由自在なオプションを付けられる」というのは、新築にこだわる要因のひとつになりえます。

そして、この 「自分の自由自在なオプションを付けられる」 というのは、実は、新築にこだわる要因とも言えますが、逆も言えます。

つまり、もっと重要なことは、「もし、どのみち新築を選ぶならば、是非とも、自分の自由自在なオプションを付けましょう」ということです。

このことは、「新築にこだわる要因」という観点からは、論理的に離れてしまいますが、「長く住む予定だ」とか、何らかの合理的な理由があって「どうしても新築がいい!」ということで、新築で住居を購入する場合には、是非とも、自分の自由自在なオプションを(予算が許す限り)付けまくりましょう、ということは強く推奨したいところです。

自分の自由自在なオプションに関しては、満足度が高い上に、新築時に実現するのが最も安くできあがるからです。

そして、逆に言えば、長く住むわけでもなく、オプションにもたいしてこだわりがないのであれば、新築を取得する意味はほとんどないでしょう。

30年先のことは誰もわからない

(2)とても長い間の使用に耐えうる

この「とても長い間」というのは、私は「概ね30年以上」を想定しています。たとえば30年間そこに住み続ける場合ですと、新築で取得して住み始めても、30年後には「築30年」になるわけです。だいぶ古くなりますね。

ましてや、築20年の中古物件を取得して住み始めると、30年後には「築50年」になります。築50年ですと、一戸建てでもマンションでも、建て替え問題が浮上するのは必然ですし、住んでいる途中にも色々な不具合をかなりたくさん経験することになるでしょう。

ですから、とても長い間住み続けることがわかっているのであれば、新築にこだわる意味は充分にあります。しかしながら、よほど色々な条件が揃っていなければ、「30年先」のことなんて、わからないでしょう。

そう考えると、「新築にこだわる意味」があるケースは、かなり限られてきます。

この「家を買う時は、中古で充分」という考え方が浸透することによって何が起こるのかというと、「中古の家も、売りやすくなる」ということです。

日本においては、さらに一層、住宅の中古市場が活性化するはずですし、そうあるべきだと考えています。時代の流れは、明らかにその方向に動いています。

これは、建物を新築で売る産業にとっては不利な時代の流れですが、中古住宅を扱う産業にとっては有利な流れです。そして、建物を新築で売る産業は、アフターメンテナンスに重心を移せば、中古市場の活性化の恩恵を享受できます。

地震や倒壊地に影響を受けた外角のコンクリート建築壁のひび割れ
写真=iStock.com/Tanut Nitkumhan
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