相手に行動を促すには何をするといいか。ビジネス心理研究家の神岡真司さんは「相手のことを思いアドバイスしたり、熱心な勧めが仇となり、結果として相手の意図とは真逆の方向に突き進んでしまう現象を『ブーメラン効果』と呼ぶ。これを回避するには、相手に選ぶ余地を与えることが大切だ」という――。

※本稿は、神岡真司『科学でわかった すごい心理法則100』(イースト・プレス)の一部を再編集したものです。

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写真=iStock.com/Tomasz Śmigla
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禁止されるほど気になる「カリギュラ効果」

「やってはいけない」と禁止されたり、「見てはいけない」と制限されたりするほど、かえってそのことが気になって仕方がなくなる現象があります。

これを心理学で「カリギュラ効果」といいます。この名称は、1980年に公開された映画『カリギュラ』が、あまりに過激な内容ゆえに一部の地域で公開禁止になったところ、かえって世間の注目を集めて大ヒットしたことに由来しています。

私たちは本来、自分の行動を自分で決めたいという欲求を持っています。しかし、他人から「禁止」という形で選択肢を奪われると、無意識のうちに自分の自由を脅かされたと感じ、その自由を取り戻そうと反発してしまいます。

昔話の『鶴の恩返し』や『浦島太郎』でも、「決して中を覗かないでください」と言われたことで、主人公は禁じられたものへの好奇心に負けて、障子や箱を開けてしまいます。

これは、禁止そのものが強力な「フリ」となり、対象への関心を最大限に高めてしまった結果なのです。

現代の日常生活でも、「袋とじの雑誌」や「閲覧注意」と書かれた動画が気になってしまうのは、この心のメカニズムが働いているからです。