「自分の将来」と突き放してはいけない

受験期になると、つい口からこぼれてしまう言葉があります。

「自分の将来でしょ? だったら、がんばりなさいよ」

親御さんがこの言葉を言ってしまうのは、決して突き放したいからではありません。

むしろ逆です。

「あなたの将来が心配」
「このままだと後悔するかもしれない」
「なんとかしてあげたい」

そう思うほど、苦しくて、あせりが出る。

そのどうにもならない気持ちの出口として、この言葉が出てしまうのです。

娘を叱る母親
写真=iStock.com/itakayuki
※写真はイメージです

大学受験前に傷ついた高校生女子

ある高校2年生の女の子の話です。

その子は成績は悪くないのに、勉強に身が入らず、スマホばかり触ってしまう。

お母さんは見るたびに不安になり、つい言ってしまいました。

「あなたの将来でしょ? なんでそんなに他人ごとなの?」

その言葉を聞いた瞬間、その子は黙り込み、部屋に戻ってしまいました。

数週間後、三者面談で彼女は私にこう言いました。

「『自分の将来でしょ?』って言われると……なんか、もう自分のことは自分でやりなさいって放り出された気分になるんです」