毎日のように学歴が「ネタ」になる背景
wakatte.TVへの批判が集まるなか、「週刊新潮」が〈「新文科次官は青学卒」なぜ東大出身者が減少? ブラック過ぎて「旧帝大卒にとって魅力的ではない」〉とする記事を掲載した。内容は見出しの通りで、教育行政を司る文部科学省の事務方トップ・事務次官に青山学院大学出身の矢野和彦氏が8月6日に就いたところに焦点を当てている。
矢野氏の経歴を紹介しつつ、記事のタイトルにあるように、彼が東京大学をはじめとする「旧帝大」=昔の帝国大学出身ではない理由として、大学ジャーナリストの石渡嶺司氏の「文科省に限ったことではないのですが、中央省庁で働くことが、東大や旧帝大出身者にとってあまり魅力的でなくなったことも関係しているのではないでしょうか」とのコメントを載せている。
中央省庁の幹部に占める出身大学を分析すれば、旧帝大出身者の割合が減っているのかもしれない。また、そこには「ブラック霞ヶ関」とも呼ばれる労働環境が影響しているのかもしれない。
ここで考えたいのは、こうしたかたちで、定期的に、というよりも、ほぼ日常的と言ってよいほどに「学歴」にまつわるニュースが報じられる背景である。
小泉進次郎はコロンビア大院卒なのに…
たとえば、私自身がプレジデントオンラインから依頼され、寄稿した記事だけでも「学歴」に関するものは多い。小泉進次郎防衛相への「学歴ロンダリング」との揶揄について書いた記事〈本当は「コロンビア大院卒の超高学歴」なのに…小泉進次郎氏が「これだから低学歴は」とバカにされる根本原因〉では、大学進学率の上昇が「学歴コンシャス」な社会を招いているのではないか、と仮説を立てた。
また、静岡県伊東市の田久保真紀・前市長の「学歴詐称」疑惑をめぐる記事〈なぜ人口6万人の伊東市長の「学歴詐称」が"祭り"になっているのか…東洋大学関係者だから気付いた根本原因〉では、東洋大学は知名度が高いものの、超高偏差値ではない“絶妙な立ち位置”にあるところが、たくさんの人の反応を呼び起こしたのではないか、と書いた。
どちらも、国や社会の行末をゆるがすほどの重大なテーマとは言えないのかもしれない。にもかかわらず、いや、だからこそ、興味を惹くのではないか。

